単語帳種類多すぎてどれを使えばいいか分からないなあ. . . 。
単語帳選び迷うよね。そんな受験くんのために単語帳の特徴と使うべき人を紹介するから、この記事を読めば最適な単語帳を選べるようになるよ!
単語帳選び迷いますよね。
ぼくも受験生時代迷いながら多くの参考書を使っていました。
ただ、多くの単語帳を使うことははっきり言って無意味です。
できれば1冊、多くても2冊に絞ったほうがよいでしょう。(以下の記事で解説しています。)
しかし、単語帳が多すぎて絞るのが難しいのも事実。
ということで、今日は単語帳の特徴と使うべき人を分かりやすく紹介していきたいと思います。
難易度が簡単なものからだんだんと難しくなるように配列しています。
また、結論が見えなくなるのも嫌なので、時間のない人用に結論をタイトルのすぐ下にまとめているので、そこだけ高速で読んでいってもOKです!
それでは早速いきましょう!
~共通テスト、中堅私立レベル
この難易度帯はほとんど載っている単語に差はないので、下の単語帳どれを選んでもらっても大丈夫です。
シンプルな単語帳で効率良く進めたい人→英単語ターゲット1400 [ ターゲット編集部 ] or 英検2級 でる順パス単 [ 旺文社 ]
単語がどのように使われるかも一緒に覚えたい人→ システム英単語Basic<5訂版> (駿台受検シリーズ)
長文読解にも同時に取り組みたい人 → 速読英単語必修編[改訂第7版増補版] [ 風早 寛 ]
ターゲット1400
・特徴
これぞ無難な単語帳。
単語とその意味が羅列されている形式なので、1日~個と決めて日常学習に取り入れやすい。
ただ、ところどころ不自然な訳があるのが少し気になるところ. . . 。
あとは、語源などの解説がないため、単純暗記を積み重ねていくことになり、根気よく付き合う必要がある。(もちろん他の単語帳でも根気は必要。)
・対象者
無難な単語帳で効率よく学習していきたい人
この単語帳が難しいと感じる人はターゲット1200から始めてみるのもOK。
1200の方は中学の基礎単語から掲載されているので、はじめの1冊として最適です。
速読英単語 必修編
・特徴
各章に長文が付いており、そこに出てくる重要単語とその派生語を覚えていくスタイル。
単語勉強と同時に長文読解の勉強もできる。
単語帳は基本的に何周も周回させて記憶を定着させていくものなので、これに載っている長文も何回も読むこととなり、英語の文章を英語のまま理解する練習もしやすい。(詳しくは下の長文読解の勉強法の記事を見てください!)
CDも別売りで販売されているのでオーバーラッピングなどの勉強にも対応できるが、CDは少し高額なので手の出しやすさはイマイチ. . . 。
また、単語だけを手早く暗記していきたい人にとっては遠回りになってしまう。
・対象者
長文のなかで単語を覚えていきたい人
長文読解の勉強も同時にしたい人
システム英単語Basic
・特徴
ミニマルフレーズで覚えていこうという方針で作られています。
ミニマルフレーズとはその単語のよく出る形という意味です。
たとえば、decide という単語はdecide to do という形でよく出るので、decide to do =「~すると決める」と覚えてしまおうということです。
システム英単語Basicがシステム英単語と違う点はBasicの方には応用編の章が削除され、高校基礎の章が追加されているだけです。
なので、高校基礎の単語から怪しい→システム英単語Basic
基礎の単語はおおよそ大丈夫→システム英単語
と選ぶとよいと思います。
・対象者
単語を効率よく覚えていきたい人
ミニマルフレーズを使って単語を覚えていきたい人
必携英単語 LEAP
・特徴
一言で表現したら、ベーシックな単語帳にいろんな特典をつけました!みたいな単語帳です。
その単語の意味だけではなく、どう使うかもわかるように掲載されています。
また、覚えやすいように適宜語源の解説もされています。
音源もネットからダウンロードできます。(ただし、くそ重いです(笑))
ただ、コロケーションなどの短い音声しかないので、これだけでリスニング対策になるかというと微妙です. . . 。
いろいろ情報が付け足されている分、掲載単語数が少なくなっているため、~共通テストレベルに入れました。
・対象者
ベーシックな単語帳が好みだが、適宜語源なども使いたい人
Stock 3000
・特徴
これもベーシックな単語帳に+αの情報が付け足されている形の単語帳です。
「記憶ブースター」として、各単語に暗記しやすいように一言コメントが挿入されています。
何度見てもなかなか覚えられない単語ってありますよね。
そういう単語がこの記憶ブースターを使うことで減るのかなと思います。
例文とか用法とかいろいろ載せられたところですべて覚えるのは至難の業なので、結局これくらいの情報量の方が覚えやすいのかなと思ったりもしています。
・対象者
ベーシックな単語帳が好みだが、それだけだと単調で覚えにくいかなと感じる人
英検2級 でる順パス単
ターゲットシリーズと同様、シンプルな単語帳です。
単語とその意味が羅列されている形式です。
英検2級に頻出の単語順に学習できるため、英検も視野に入れている人は候補に入れても良いのかなと思います。
ぼくはこの難易度帯の単語はでる順パス単で勉強しました。
というのも、学校で使われていたのがでる順パス単だったからです。(学校の先生が英検信者でした(笑))
The 大学受験用の単語帳を使わなくても、大学受験の英文は読めるようになります。
英検を取得すると点数を優遇してくれる大学もあるので、自分の志望校に合わせて検討してみてください。
・対象者
シンプルな単語帳が好みな人
英検も視野に入れている人 (特に英検を取ると受験で有利になる人)
~難関私立、難関国公立レベル
シンプルな単語帳で効率よく進めたい人→ 英単語ターゲット1900 [ ターゲット編集部 ]
よく出る形で覚えたい人→ システム英単語<5訂版> (駿台受検シリーズ)
語源などを使って覚えたい人→ 英単語Stock4500 [ 関 正生 ]
東大などの最難関国公立含め基本的にはこれでいけます。
ただ、早慶など難しい単語がばんばん出る一部の学校学部では速読英単語 上級編[改訂第5版] [ 風早 寛 ] を検討してください。
「あれ、鉄壁は?」と思った人は鉄壁のところを読んでみてください。
ターゲット1900
ターゲットの1400の単語の難易度が上がったバージョンです。
特徴はターゲット1400と全く一緒です。 (詳しくはターゲット1400のところを読んでみてください)
無難な単語帳が良い人はこれが合っていると思います。
システム英単語
特徴はシステム英単語Basicと同じです。 (システム英単語Basicのところ参照してください)
Basicから基本単語の章が削除され応用単語の章が追加されています。
なので、システム英単語Basicを使った人は内容がほとんど同じなので、この単語帳は選ばない方がよいです。
Basicを覚えた人は基本単語は完璧なので、速読英単語 上級編[改訂第5版] [ 風早 寛 ] など難しい単語のみに絞った単語帳が合っていると思います。
ちなみに、ぼくの高校で高3のときに使われていた単語帳はこれでした。
Stock 4500
これもまたStock3000と特徴は一緒です。(んまあ同じシリーズなので当たり前ですが. . . )
単語レベルは同じく上がっています。
記憶ブースターを使って覚えたい人は使ってみてください。
番外編: ひと癖ある単語帳
ここからは少し癖のある単語帳を紹介していきます。
癖のあるところを注意点としてまとめているので、参考にしてみてください。
それではいきましょう!
Duo3.0
・特徴
ネイティブ監修の実用的な英文が記載され、そこに出てくる単語とその派生語を覚えていくスタイル。
簡単に言うと、速読英単語の長文のところが短文になったイメージです。
なので、どのように使われるのかを勉強しつつも時間もあまりかけずに進めていくことができます。
・注意点
実用的な英文と1行目に書いたように、大学受験用に作られた単語帳ではないというのがポイントです。
ぼくの同級生で使っている人もいましたが、その人は英語という言語が本当に好きという人でした。
つまり、大学受験のために渋々英語を学んでいるというよりは、英語が好きで英語を勉強していました。
ただ、英語力がつけば、自動的に大学受験英語の点数も伸びていくのは間違いないですし、この単語帳の形式が自分に合っているという受験生もいると思ったので、取り上げました。
・対象者
短文と単語をセットで覚えていきたい人
英語という学問が好きな人
速読英単語 上級編
・特徴
上級編という言葉が似合う単語帳です。
難しい単語までカバーされています。
早慶をはじめとした大学は難しい単語まで知っていないと長文の意味を取れないことがあるので、そのような大学を志望している人はぜひぜひ取り組んでほしいです。
または、直近で~共通テストレベルの単語帳を取り組んでいて、応用単語だけを補強したいなと思っている受験生にもぴったりな単語帳だと思います。
形式は速読英単語必修編と全く一緒なので、そちらを読んでみてください。
・注意点
最難関大学まで対応した単語帳であっても大抵の場合基礎的な単語も載せてくれているのですが、この単語帳は基礎的な単語はおおよそ割愛されています。
なので、共通テストレベルの単語も一緒に確認したいという人にはおすすめできません。
たとえば、共通テストレベルの単語帳を1年前くらいに使っていて、そこの復習も同時にしたいという人は使いにくい単語帳かなと思います。
・対象者
難しい単語の意味が分からないと読めない長文を出題する学校を志望している受験生
難しい単語に絞って単語学習を進めていきたい受験生
英検準1級 でる順パス単
・特徴
形式は英検2級 でる順パス単と同じくシンプルな羅列式の単語帳です。
英検準1級用とあって、これも基礎的な単語はカットされています。
英検準1級を取りたい人は候補として挙げてよいと思います。
英検準1級を取ると、共通テストの英語の点数をみなし満点としてくれる大学もあるので、しっかりと志望校の募集要項等を読んでおきましょう。
・注意点
難しい単語をメインで取り扱っていることには変わりはないのですが、改訂で単語レベルが少し簡単になりました。
なので、応用単語のみを効率よく学習していきたい人は速読英単語 上級編[改訂第5版] [ 風早 寛 ]がよいのかなと思います。
とは言いつつも、英検準1級取得を目指す受験生にとっての単語帳としては十分に候補になり得る単語帳だと思います。
・対象者
難しい単語のみをシンプルな形式の単語帳で学びたい人
英検準1級取得を視野に入れている人 (特に英検準1級取得で優遇される大学を志望している人)
鉄壁
・特徴
毎年えげつない数の東大合格者数を出すことで知られる鉄緑会のつくった単語帳である鉄壁。
そのページ数は700ページにも及びます。
そのページ数の分網羅性は高くなっています。
単語はテーマごとに分けられ、似た単語の意味の違いなども解説されています。
たとえば、ambiguous とobscure は両方とも「曖昧な」と訳されますが、その違いが解説されているなど納得させられる場面も多いです。
また、イラストによって単語のニュアンスをイメージで捉えやすくなるように工夫されています。
・注意点
ぼくも受験生時代鉄壁を使っていました。
それを踏まえて注意点を書きたいと思います。
まず、量が他の単語帳の比でないくらいに多いです。
単語帳は一度見たらすべて覚えられるごく一部の天才くんたちを除いて何回も何回も見直す必要がありますが、鉄壁は周回がとにかく時間的に難しいです。
セクションが50個に分かれているのですが、1日1セクション進めたとして、1周するのに2か月弱かかります。
「よし、じゃあ1日3セクションずつ進めてやるぜ。」と思ったそこのあなた. . .。
それは、少ししんどいかもしれません。
1セクションに結構なボリュームがあるので、1つやるのに平気で30分かかったりします。
単語の勉強に1時間半かけますか?
あまり現実的ではないような気がします。
結局ぼくも鉄壁は2周と長文で分からないものを索引から引いて見たくらいしかできませんでした。
だったら、他の単語帳をやって長文読解や英文解釈、英作文の勉強をした方が成績自体は伸びるのかなと思っています。
そして、ここを一番強調したいのですが、鉄壁をやってもそこまで鉄壁にはならないということです。
700ページ覚えきれば、長文問題から分からない単語が消え去りますというんだったら、ぼくも鉄壁しかやらなくてよい!と言います。
しかし、こうやっていろんな単語帳のまとめ記事を作っていることからも分かるように、そんなに甘くはありません。
平気で鉄壁に載っていない単語もいっぱい出題されます。
ではなんでこんなページ数があるかというと、鉄壁はテーマごとに単語をまとめているため、誰もが知っているような中学レベルの単語から解説されています。(そこを良さと捉えれば良さではあるのですが. . . 。)
基礎的な単語から難しい単語まで一気に載せようとしているのでここまでページ数がかさんでいるというわけです。
単純に単語レベルを比較したときに、速読英単語上級編の方が全然難しい単語も載っています。
基礎的な語彙力がある人は、鉄壁をやるのではなくて速読英単語上級編をした方が単語の守備範囲は広くなります。
模試などで自分の単語帳に載っていない難しい単語に出くわしたら、辞書を引いてノートにまとめておき、それをちょこちょこ見直す方が地道ですが、確実に語彙力は上がっていきます。
ぼくも英語はまとめノートが2次試験直前で役立ってくれました。
そもそも、完璧な単語帳を使う必要はないんです。(そもそもそんな単語帳はないですし、あったとしてもそれは辞書です。)
単語帳では頻出のものをまとめてくれていればいいんです。
1冊決めてこれに載っていない単語に出くわしたら新たにインプットすればいいんだというように勉強するのが最適です。
鉄壁はイラストで似た単語のニュアンスの違いを解説してくれているのが分かりやすくていいんだ!という使用者もいると思います。(受験生当時のぼく)
まず大学受験に限って言えば、そこのニュアンスの違いを突いてくる問題はほとんどありません。
ただ、そこを言ってしまうと英語という言語の本質をとらえるという意味では、いい理由とは言えないので付け加えると、
単語の語源を知りたければ辞書を引いた方がよいですし、イメージを知りたければその単語で画像検索をすればいいだけのことです。
単語帳にイラストがあるという意味ではオリジナルではあるかもしれないですけど、ネット検索して自分の単語帳に書き加えれば似たものが作れます。
受験生時代を正直に振り返ると、鉄緑会というとんでもなくすごい塾があるらしいという噂に惹かれたというのが本音かなと思います。(ネット上に鉄壁=最強みたいな記事もたくさんありますしね。)
地方の人は共感してくれるのではないでしょうか(笑)
鉄壁を使っている= “かっこいい” みたいな風潮ありますよね(笑)
ただ、単語帳はどれを使っても結局行き着くところは似たり寄ったりで、差が付くのは覚えきれたかどうかと他の分野になります。
鉄壁は受ける大学によってはオーバーワークと解説している記事も結構見かける (ページ数が多い=難しい単語も載っているはずとして記事を書いているのか?) のですが、受験生時代使い込んだぼくから見れば、いわゆる難関と言われる国公立私立を受ける受験生は到達しておいてほしいというか十分に到達できる単語レベルです。
さっきも言いましたが、ページ数が多いメインの理由は他の単語帳に比べて基礎単語を多く載せてニュアンスの違いを解説したり、イラストを載せたりしているためであって、超絶難しい単語が載っているからではありません。
他の単語帳で手早く周回させて知らない単語は辞書を引いてノートにまとめておくという勉強法でもいいのかな、
と大学生の今になって思うわけです。
もちろん、鉄壁をメインで使い込んでいたぼくもしっかり現役で受かっているので、鉄壁=だめっていうわけではないですよ。
鉄壁を使っても今回紹介した他の単語帳を使っても、大学受験という枠組みの中で見れば到達するレベルにそこまでの差ではないですっていうことを言いたいわけです。
・対象者
鉄緑会を愛してやまない人
単語の勉強に多くの時間を使いたい人
まとめ
いかがでしたでしょうか。
大学受験で良いと思った単語帳の特徴と使うべき人をなるべく詳しくまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
ただ、一番大切なことは「この単語帳でいく!」と一度決めたら、他に浮気せずその単語帳に載っている単語をすべて覚えきることです。
1回見て2回見て3回見て、覚えられるまで何度も何度も見返してください。
長文を読んでて分からない単語があったら、単語帳の索引から調べてもう一度覚えなおしてください。
その繰り返しで単語というのは身についていきます。
純粋に単語が羅列されているものが覚えやすい人、長文の中で見た方が覚えやすい人など、どのような形で覚えやすいかは人によって違いはあれど、結局どの単語帳を使っても大学受験英語という枠組みで見ればそこまで違いは生まれません。
断言します。
「どれを使うか」よりも「覚えきれたか」の方が何倍も大事です。
この記事は、そんなみなさんの単語帳選びの時間が少しでも短くなればと思って書きました。
学校で使われている単語帳のレベル帯が自分の志望校レベルに合っているならば、無理して自分で単語帳を増やす必要はないと思います。
しっかりと単語を覚えることで英語の土台を築き、長文読解などの練習に入っていってくれたらと思います。